今回は”werden” を攻めます。
”werden”
それは、“sein” , “haben” と並んで、
ドイツ語の三大重要動詞だろうと思うんですよ^^
なぜかって?
それは用途が多様だから。
具体的にどんな時に使われるかと言うと…。
①本動詞として「〜になる」の意味で、
英語の“become” 的に使われる。
②助動詞として未来、推量、意思を表し、
英語の“will” みたいな意味で使われる。
③“werden + 動詞の過去分詞形”の形で、
英語の“be 動詞” 的に受動態を作る時に使われる。
ではこれらに焦点を当てて“werden” 、
ぎゅーと攻めて行きますよ〜^ ^
【“werden ” の動詞変化表】
“werden ” は不規則な変化をする動詞なので、
先ずはその変化を見てみましょう。
“werden ”の動詞変化表
現在形 | 過去形 | 現在完了形 | ||
Ich | わたしは | werde | wurde | bin geworden |
Du | 君は | wirst | wurdest | bist geworden |
Er, Sie, Es | 彼は、彼女は、それは | wirt | wurde | ist geworden |
Wir | わたしたちは | werden | wurden | sind geworden |
Ihr | 君たちは | werdet | wurdet | seid geworden |
Sie | 彼らは、彼女らは、それらは | werden | wurden | sind geworden |
Sie | あなたがたは | werden | wurden | sind geworden |
本動詞としての“werden”
本動詞とは、その動詞単体で意味を持つものですよね。
kaufen (英語:buy) nehmen (英語:take) sprechen (英語:speak) …
本動詞にくっついて、
その本動詞に意味を付け加える動詞が助動詞。
können (英語:can) müssen (英語:must) sollen (英語:should)…
ここでは先ず「本動詞」としての“werden” の使い方を見てみましょう^ ^
Mein Traum war es, Fußballer zu werden.
《マイン トラォム ヴァ エス, フスバーラァ ツー ヴェァデン.》
My dream was to become a soccer player.
ボクの夢はサッカー選手になることだった。
~~~
・der Traum : (英語) dream : 夢 【複数形】die Träume
【自動詞】von +3格+träumen の形で。
(träumen ー träumte ー geträumt)
Sie träumt davon, Sängerin zu werden.
She dreams of becoming a singer.
彼女は歌手になることを夢見ている。
~~~
職業を言う時、
英語は職業を表す名詞に冠詞が付くよね。でも!
ドイツ語は職業を表す名詞に冠詞が付かないんだ。
Endlich wurde er Arzt.
《エントリッヒ ヴゥァデ エァ アァツト.》
Finally he became a doctor.
彼はとうとう医者になった。
Die Steuern werden immer höher.
《ディー シュトイエルン ヴェァデン インマァ ヒュェァ.》
The taxes are getting higher.
税金が益々高くなる。
~~~
・die Steuer : (英語) tax : 税 【複数形】die Steuern
~~~
Die Zeit wird mir lang.
《ディー ツァイト ヴィルト ミァ ラング. 》
Time is getting long for me.
(わたしには)時間の経つのが遅いなぁ。
Aus Freundschaft wurde Liebe.
《アォス フロイントシャフト ヴゥァデ リーベ.》
Friendship turned into love.
友情が愛に変わった。
~~~
・die Freundschaft : (英語) friendship : 友情 【複数形】die Freundschaften
~~~
“werden” 自体、
ある状態が別の状態に変わる様な印象がありますね。
助動詞としての“werden”
ここからが“werden” の本領発揮です。
助動詞として未来、推量、意志の意味合いを出せます。
① 単純未来:「(未来のある時点で)〜だろう」「〜するでしょう」
未来形には大きく分けて、「単純未来」と「意思未来」があります。先ずは
「単純未来」…(未来において)~だろう。 ←“werden” を使う
「意志未来」… (未来において)〜するつもりだ。 ←“wollen” を使う
と言う捉え方が出来ます。
Sie wird bald kommen.
《ズィー ヴィルト バルト コメン.》
She will come soon.
彼女はまもなく来ます(来るでしょう)。
Morgen wird es regnen.
《モルゲン ヴィルト エス レグネン.》
It will rain tomorrow.
明日は雨が降るでしょう。
“werden” で表す単純未来は、
話し手の意識の中に、現在または未来の事柄に対して、
「もしかしたら違うかも知れないけど…」
と言う不確実な要素が残っている、
(推量するニュアンスを含んでる)感じですね。
なので単純未来でも、
話し手の意識の中で明らかに決まってる、確実な未来を話す時には、
ドイツ語は現在形で言っちゃうのが普通です。
Ich werde nächsten Monat 18 Jahre alt.
《イッヒ ヴェァデ ネクステン モナート アハツェーン ヤーレ アルト.》
I will be 18 years old next month.
わたしは来月18才になります。
Wir kommen bald in Berlin an.
《ヴィァ コメン バルト イン ベルリン アン.》
We will soon be arriving in Berlin.
まもなくベルリンに着きます。
未来のことも現在形で表現するって
日本語と同じですよね。ドイツ語に親近感が(^。^)
②現在の推量:「(今ごろ)~しているだろう」「~だろうと思う」
Meine Mutter wird jetzt auf der Insel Zypern sein.
《マイネ ムタァ ヴィルト イェツト アォフ デァ インセル ツィペルン.》
My mother would be on the island of Cyprus by now.
母親は今ごろ、キプロス島にいるでしょう。
~~~
・die Insel : (英語) island : 島 【複数形】die Inseln
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Sie wird noch im Restaurant auf dich warten.
《ズィー ヴィルト ノッホ イム レストラーン アォフ ディッヒ ヴァーテン.》
She will still be waiting for you at the restaurant.
彼女はあのレストランでまだ君を待ってるだろうよ。
③意志・約束(1人称):「~するつもりだ」「~しましょう」
I werde sie in Weimar besuchen.
《イッヒ ヴェァデ ズィー イン ヴァイマール べズーヘン.》
I will visit her in Weimar.
わたしはワイマールで彼女を訪ねるつもりです。
Ich werde oben (unten) warten.
《イッヒ ヴェァデ オーベン (ウンテン) ヴァーテン.》
I will wait upstairs (downstairs) .
わたしは上で (下で) 待ちますね。
受動態を作るための“werden” 【受動の助動詞“werden”】
Auch in Österreich wird Deutsch gesprochen.
《アゥホ イン エーステラィヒ ヴィルト ドイチュ ゲシュプロッヘン》
German is also spoken in Austria.
ドイツ語はオーストリアでも話されています。
Reis wird in Japan als Grundnahrungsmittel gegessen.
《ライス ヴィルト イン ヤーパン アルス グルントナールングスミッテル ゲゲッセン.》
Rice is eaten as a staple food in Japan.
日本では主食として米が食べられています。
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・das Grundnahrungsmittel : (英語) basic food, staple food : 主食
das Grundnahrungsmittel = der Grund + die Nahrung + das mittel
・der Grund : (英語) ground, bottom, basis, reason : 土地、底、基礎、理由
【複数形】die Gründe
・die Nahrung : (英語) food : 食物 【複数形】die Nahrung (単数複数同形)
・das Mittel : (英語) means : 手段、方法、対策 【複数形】die Mittel (単数複数同形)
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ドイツ語は複数の単語を連結して、新たに単語を作る事が出来るんだね
・süss (甘い)+die Kartoffel(芋)=die Süsskartoffel (サツマイモ)
・essen (食べる)+das Zimmer (部屋)=das Esszimmer (食堂)
・der Bus (バス)+halten (止まる)+die Stelle (場所)
=die Bushaltestelle (バス停)
Die Maschine muss sofort repariert werden.
《ディー マシーネ ムス ゾフォート レパリーァト ヴェァデン.》
The machine must be repaired immediately.
その機械はすぐ修理されねばならない。
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・reparieren : (英語) repair : 〜(4格)を修理する
(reparieren ー reparierte ー repariert)
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過去の話をするなら、
“werden” の「過去形」か「現在完了形」を使って。
Ich wurde von einem Kollegen zur Party eingeladen.(過去形)
《イッヒ ヴゥァデ フォン アイネン コレーゲン ツァ パーティー アインゲラーデン.》
=Ich bin von einem Kollegen zur Party eingeladen worden.(現在完了形)
《イッヒ ビン フォン アイネン コレーゲン
ツァ パーティー アインゲラーデン ヴォァデン》
I was invited to a party by a colleague.
わたしは同僚からパーティーに招待されました。
“werden” の過去分詞は“geworden”だけど、
受動態を作っている時だけは“worden” になるんだ
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・der Kollege : (英語) colleague : (男性の)同僚 【複数形】die Kollegen
die Kollegin : (英語) (female) colleague : (女性の)同僚 【複数形】die kolleginnen
・einladen: (英語) invite : 〜(4格)を招待する
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Diese Firma wurde 1898 gegründet.
《ディーゼ フィルマ ヴゥァデ
アハツェーンフンダァートアハトウントノインツィッヒ ゲグリュンデト.》
=Diese Firma ist 1898 gegründet worden.
《ディーゼ フィルマ イスト
アハツェーンフンダァートアハトウントノインツィッヒ ゲグリュンデト ヴォァデン.》
This company was founded in 1898.
この会社は1898年に設立されました。
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・gründen : (英語) found : 〜(4格)を設立する
(gründen ー gründete ー gegründet)
・die Firma : (英語) company : 会社 【複数形】die Firmen
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今回は“werden” がどのように使われるのか、
その用法をまとめて見ましたが如何だったでしょうか?
改めて見てみると、
“werden” が分かると会話の幅が随分広がる、
色んなことが言えるようになるなぁと思った次第です(*^^*)
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