ドイツ語を学んでいて、
よく混同する単語があるんです(*^^*)
例えば、以前の記事でも触れた
“fallen” と“fühlen“、そして“gefallen”
(以下の記事で詳しく紹介しています)
つづりが似てるし(似てますよね?)、
意味も微妙に似通ってる(気がする)。
で、ですね。
そんなついつい混同してしまう単語の中で
今回是非!ご紹介したいのが “werden” と“wollen”です。
どちらも“w” で始まってる。
どちらもアルファベット6文字。
どちらも未来のことを言う時使ってるような。
なんだかそっくりさんな香りがそこはかとして来ませんか?
でももう大丈夫!
この記事を読み終わる頃には、
「何?“werden” と“wollen”? 全然違うじゃん!」
って言っちゃってますよ^ ^
では “werden” と“wollen” の旅、始まり始まり♪
“werden” と“wollen”がなんか似ていて混乱する問題
初めに“werden” と“wollen” について、
動詞の変化を見てみましょう。
先ずは “werden”から(°▽°)
現在形 | 過去形 | 現在完了形 | ||
Ich | わたしは | werde | wurde | bin geworden |
Du | 君は | wirst | wurdest | bist geworden |
Er, Sie, Es | 彼は、彼女は、それは | wirt | wurde | ist geworden |
Wir | わたしたちは | werden | wurden | sind geworden |
Ihr | 君たちは | werdet | wurdet | seid geworden |
Sie | 彼らは、彼女らは、それらは | werden | wurden | sind geworden |
Sie | あなたがたは | werden | wurden | sind geworden |
次に “wollen” の変化がこうです。
現在形 | 過去形 | 現在完了形 | ||
Ich | わたしは | will | wollte | habe gewollt |
Du | 君は | willst | wolltest | hast gewollt |
Er, Sie, Es | 彼は、彼女は、それは | will | wollte | hat gewollt |
Wir | わたしたちは | wollen | wollten | haben gewollt |
Ihr | 君たちは | wollt | wolltet | habt gewollt |
Sie | 彼らは、彼女らは、それらは | wollen | wollten | haben gewollt |
Sie | あなたがたは | wollen | wollten | haben gewollt |
微妙に似てるでしょ?
ドイツ語の未来形
少し英語の未来形の復習をしてみます。
英語で未来を表す助動詞と言えば、“will”ですよね。
英語の“will” は意味的には、
①「単純未来 (〜だろう)」
②「意志未来 (【未来に於いて】〜するつもりだ)」
のどちらも表現出来ちゃう。
例えば、①「単純未来(〜だろう)」の例だと、
We will soon be arriving at the Tokyo terminal.
まもなく東京駅に到着します。
電車に乗ってると、こう言うの聞こえて来ますよね。
(路線によって表現は多少違ってますが)
このように未来の出来事を期待したり、
予測、推量する時に使われますね。
これをドイツ語で言うと、
Wir kommen bald am Terminal in Tokio an.
あれ?動詞は “kommen 〜 an ”
これって現在形ですよね。
そう、ドイツ語では、
話し手の意識にもよりますが比較的近い未来や(今日、明日、来週とか)、
ほぼ決まってる未来の出来事に対しては「現在形」が使われます。
ではこう言うのはどうでしょう。
It will rain tomorrow.
明日は雨が降るだろう。
これを普通にドイツ語で言ってみると、
Es wird morgen regnen.
こちらは、
「多分雨が降るだろうけど、もしかしたら違うかも…」
的に話者が未来のことを推量しているニュアンスを含む時、
未来を表す(推量する)助動詞として“werden” が使われます。
ドイツ語で未来のことを言う場合、
①明らかに決まってる未来なら→現在形
②話し手の意識の中に現在または未来の事柄に対して、
不確実な要素が残っているなら(推量するニュアンスを含みつつ)→ “werden”
えっ!?
今回の話題は“wollen” ですよね。
“wollen” 、英語で言うなら“will” 。
未来を表す助動詞なんですよね?
今のところ未来のことを推量するのには“werden” で、
直近の確かな未来の事なんか「現在形」で言っちゃってる。
“wollen”どこ?
“wollen” で強い意志、願望を
英語の“will” にはもう一つの用法、
「意志未来 (【未来に於いて】〜するつもりだ」
がありましたね。
例えばこんな感じ。
Will you marry me?
君はボクと結婚するつもりですか?→ボクと結婚してくれますか?
相手の「意思」を確認しています。
これをドイツ語で言うと、
Willst du mich heiraten ?
とうとう“wollen”が!
そうなんですね^ ^
“wollen” は、英語の“will” に近い所にいるのですが、
「単純未来」ではなく「意志未来」にしっかり寄った感じ。
将来的に「〜したい!」と言う意志を明確に表現出来ます。
Ich will unbedingt eine Katze haben.
I really want to have a cat.
私はどうしても犬を飼いたい。
~~~
・unbedingt : (英語) 【形容詞】absolute : 絶対の
【副詞】absolutely : 絶対の、絶対に
~~~
Was willst du in den Ferien machen?
What do you want to do on vacation?
君は休みに何をするつもりなの。
英訳するなら“will ” ではなく“want to ” の方がしっくり来るぐらい(°▽°)
”Ich will“ がヤバい?
“wollen ” を使うには少々注意が必要です。
特に一人称 “ich” と一緒に使う時。
と言うのも“wollen” 、
「〜したい!」の気持ちが強すぎて…。
子どもが使う、
或いはカジュアルに話せる間柄の時に使用する表現。
昔、NHKのドイツ語講座でドイツ人の先生が、
「ちゃんとお話をするなら、“möchte”が良いです。
“ich will〜”は子供っぽく聞こえるね。
子供がある程度大きくなって来たら、
“ich will 〜 ”ではなくて “ich möchte”と言いなさい、
と親は注意したりしますよ」
と仰っていたのが印象的です^ ^
さて今回は、“werden”と“wollen”の違いにスポットを当てつつ、
ドイツ語の未来の表現についても触れてみました。
最後に要点をもう一度まとめておきますね。
ドイツ語で未来のことを言う場合、
①明らかに決まってる未来なら→現在形
②話し手の意識の中に現在または未来の事柄に対して、
不確実な要素が残っているなら(推量するニュアンスを含みつつ)→ “werden”
③ 「【未来に於いて】〜するつもりだ」
と言う強い意志を表す→“wollen ”
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