1月の誕生石としても有名な『ガーネット』。
その意味(石言葉)や知ってるとチョット使えそうなネタ♪まとめてみました。
右を向いても左を向いてもガーネットみたいな専門店があるほど、
知れば知るほど魅力的な宝石ガーネット。
その素顔って?
なるほどはまっちゃうわ~(*’▽’)
【どんだけ〜!人はなぜガーネットに惹かれるのか】
あの日
二人で眺めた夕焼けの色を
石にしてしまいたいと
女は手紙を書きました
その返事に
恋人が送ってよこしたのは
ガーネットでした
寺山修司『宝石館』より
二人が眺めた夕焼けの色は、
アルマンディン・ガーネット。
数あるガーネットの中で、
一番代表的なこの石は1月の誕生石にもなっています。
ルビーのような無邪気な明るい赤ではありませんが、
深紅の深く沈んだ赤は、人を静かな内省の時間にいざなってくれます。
旧約聖書に出て来る『ノアの箱舟』。
その航海の間中、船内を明るく照らし続けたのはパイロープ・ガーネット。
このパイロープ・ガーネット、
中世期(4~15世紀頃)には、
護符として人々の心の寄りどころとなりました。
ヴィクトリアン期(1837~1901)には、
チェコ産のものが宝飾品を飾る宝石『ボヘミアン・ガーネット』として、
きらびやかな世界を彩ります。
いにしえの昔から人々を魅了してやまないガーネット。
その石の意味は『勝利』、『実りの象徴』
「目標に向かって歩む人に力を与え、成功へと導いてくれる石」
として今も希望の光を照らし続けています。
キミもガーネットだったの!実はわたしもガーネットなの
宝石には、元素構成が同じ、またはよく似ているのに色合いが違う、
「兄弟姉妹」達がいます
例えば、
緑色のエメラルド
水色のアクアマリン
無色のゴーシュナイト
桃色のモルガナイト
黄緑色のヘリオドール
黄色のイエローベリル
赤色のレッドベリル
これらは微量に含まれる金属成分が作用して色合いこそ違いますが、
基本構成はどれも同じ『ベリル一族』です。
7人兄弟姉妹とは、なかなか子沢山のお家ですね。
ところがここで、
「待った!ウチはもっと凄いわよ~」
と言う声が! 声の主は『ガーネット』です。
大まかに分類しただけでも、
英語表記 | 和名 | 化学式 | |
パイロープ | pyrope | 苦礬柘榴石(くばんザクロ石) | Mg3Al2(SiO4)3 |
アルマンディン | Almandine | 鉄礬柘榴石(てつばんザクロ石) | Fe3Al2(SiO4)3 |
スペサルティン | Spessartine | 満礬柘榴石(まんばんザクロ石) | Mn3Al2(SiO4)3 |
ウバロバイト | Uvarovite | 灰クロム柘榴石(かいくろむザクロ石) | Ca3Cr2(SiO4)3 |
グロッシュッラー | Grossular | 灰礬柘榴石(かいばんザクロ石) | Ca3Al2(SiO4)3 |
アンドラダイト | Andradite | 灰鉄柘榴石(かいてつザクロ石) | Ca3Fe2(SiO4)3 |
の6種類。これらからさらに細かく観て行くと、
最終的にはおよそ40種類に分類出来ちゃう。
色合いも赤ばかりではなく、紫、黒、黄色系、緑色系、…
ウ〜ン、もう無い色は無い状態です(°▽°)
宝石界随一の大家族『ガーネット一家』。
ドイツ宝石学協会で鑑別士資格取得のため学んでいた時には、
パイロープ、アルマンディン、スペサルティン、
ウバロバイト、グロッシュラー、アンドラダイト。
各々の化学式を覚えてからの~。
そしてさらに、
これら基本6種から枝分かれする主な変種名を覚える。
いや〜、しんどかった( ̄  ̄)
まぁ救いは…、とにかく色んな色があって、
どのガーネットも吸い込まれるように美しかったこと。
ガーネットは赤色のイメージが先行しがちですが、
実は色んな色で、フォーマルな装いからカジュアルまで、
オシャレコーディネートのお手伝いをしてくれます。
(有名な宝石のわりにおサイフにも優しい)
シックに決めるなら、
情熱的な深紅の色合いロードライト・ガーネット(パイロープ・ガーネットの仲間)
ルンルン気分のお出かけなら、
ビタミンカラー!ヘソナイト・ガーネット(グロッシュラー・ガーネットの仲間)
ナチュラルクールを演出するなら、
明るい黄緑が魅力的、ツァボライト・ガーネット(グロッシュラー・ガーネットの仲間)
黒い黒い、どこまでも黒い。
落ち着いた気品に溢れたメラナイト・ガーネット(アンドラダイト・ガーネットの仲間)
…みたいな感じ。
その時々の気分や、着こなしに合わせて付き合ってくれる、
個性いっぱい、気さくな兄弟姉妹です♪
ガーネットに見る「ゆとり教育」
こちらは水晶の結晶。
六角形の柱、まるで氷で作った剣みたい。
こちらは方解石(カルサイト)の結晶。
ウッカリ踏みつけてグシャッと歪んだ箱のようですね^ ^
そして、こちらがガーネットの原石です。
多面体がコロコロかわいい!
石は充分な空間と時間があるとスクスク育って、
各々が自分らしさ、個性を持った結晶に成長します。
ガーネットの場合は、12面体か24面体、
または二つが合わさって36面体のコロコロと丸い結晶になります。
まるで誰かが削って磨いて作ったみたい(゚д゚lll)
ところで、ガーネット、その和名は柘榴(ザクロ)石。
秋になると、外側がぱっくりと割れて中から赤色の粒々の実が顔を出す、
あのザクロの実に見立てて名付けられました。
地面からこんなコロコロ塊出てきたら、
ザクロの実?って思っちゃうかも♪
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